その他コース 受講記

Get Independent Course 第3期 を受講して

稲城はせがわ歯科医院 長谷川英毅

私は昨年Get started course, GAS,オペ見学,イブニングセミナー等,I.O.R.の研修会にいくつか参加させていただきました.どれも内容はとても濃く,自分で考えるだけではなく,仲間と討論し勉強していくというすばらしい1年を過ごしました.I.O.R.の素晴らしい点は,どのような事でも質問でき,講師の先生方を含め皆が,真摯に受け答えをしてくださる点だと思います.私の様になかなか人前で発言できずに研修会に行くと受け身になってしまう様な者でも物凄く濃密な1年となっていました.しかし医院全体でスタッフを巻き込みインプラント治療を軌道に乗せるということまではできていませんでした.症例数も少ないため,インプラント埋入手術となると器具器材の準備,道具の確認設置など毎回1つ1つ私が指示を出し,手術の段取りも数日前からスタッフと確認し当日を迎えるというのが現状でした.

今回Get independent courseを受けるきっかけとなったのは,コースの対象者(インプラント症例数の少ない歯科医師,医院のスタッフと共にインプラント治療の流れを勉強したい者)は現在の私の置かれている状況と似ていたからです.

本コースの特徴は異なる3症例を用いて講義実習と続けて3回連続で行う点です.計画から埋入,印象,補綴までをかなりのスピードでスタッフと共に実習し,流れを覚えていきます.アシスタントワークも含めたインプラント治療の流れを講義にて徹底的に学び,その後実際に講師の先生方が治療した患者さんの写真や模型を使い計画,治療の流れ及び注意点,患者さんへの説明の仕方,接し方,スタッフの間違えやすい点などを実践します.なぜこの内容が1日で実現するのかというと,I.O.R.のすべてのコースに言える事ですが,受講生と同じかそれ以上の数の講師陣が指導してくださるからです.1症例目では何も感じなかった出来事が2症例目では疑問に感じ,すぐ質問しご指導頂き,3症例目の時も同じような疑問が生じ解決していくという流れになっており,講習後によくある,疑問が生じたが聞く人がいないということは起こりませんでした.最後はメインテナンスの話も含めたまとめです.講義は主に歯科医師向けですが必要なところは衛生士にもわかるようになっています.また,とても助かったのが,これは歯科医師の仕事,これは衛生士の仕事としっかり講義で言ってくれるところです.これにより歯科医師1人が全て抱えることが少なくなっていくと思います.

さて,医院に戻り数週後に患者さんにインプラント治療を行うこととなりました.いつものように私が説明し治療計画,日程などを決めていました.いつもと違ったのは,あの方のインプラントで何を準備しますか?いつ滅菌しますか?などスタッフの方から確認に来てくれたことでした.

参加した衛生士が院内のスタッフに説明しながら準備を行い,不明な時に歯科医師に確認に来て,他の一般的な歯科治療と同じように1つの流れとして進むと歯科医師は治療に集中できます.今回は以前よりも,術前から術中,術後までストレスが少なく余裕をもってインプラント治療が行えた気がします.講師の先生もおっしゃっていたのですが,インプラント治療は特殊な事ではなく治療の中の1つという考えをスタッフと共に理解していけばもっと患者さんにも勧められ,気負わずに治療できるのではないかと感じました.

このように1日ではありましたが,他のI.O.R.の研修同様,大変濃厚な研修会でした.
昨年からI.O.R.の先生方には大変お世話になっております.本当にありがとうございます.これからもご指導のほどよろしくお願いいたします.


I.O.R.  Get Independent Course 第2期 を受講して

医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院 歯科衛生士 難波菜都美

医療法人社団東京哲翔会 定村歯科医院の歯科衛生士 難波菜都美と申します。この度2019年5月12日にI.O.R. Get Independent Course 第2期を勤務医の青山浩輔先生と共に受講させていただきましたので、受講した感想をまとめさせていただきます。

私は衛生士として、普段クリーニングをメインに仕事をさせて頂いているのですが勤務年数が増すにつれ インプラント埋入した方、他院で埋入して来た方をメンテナンスする機会が増えてきております。
しかし、インプラント外科処置や補綴治療に関しても、何となくの理解のままの部分が多々あり、学生時代の教科書で読んだ知識をベースにメンテナンスを行う状況でした。そのようなこともあり、インプラントが口腔内に装着されている患者様に対し、その構造や実際の治療方法を詳しく知らないまま対応する事に若干の不安を感じておりました。

当法人では、ルーティンでインプラント治療を行っていることもあり、院内では衛生士同士でメンテナンスのルールやクリーニングについても話し合いを行っておりますが、天然歯との違いもあり、やや苦手意識を持っている衛生士が多いのが実情です。
その様なこともあり、今回、院長先生・青山先生からお誘いを頂いてセミナーに参加をさせて頂きました。セミナーでは3パターンの治療方法の流れを、手術から補綴まで、アシストをしながら見せて頂き、衛生士だけのセミナーではあまり聞かない内容まで細かく教えて頂きました。

また、インプラント周囲炎についても教えて頂き、ケアを担当させて頂く衛生士としてしっかりとインプラントの構造・治療の流れについての理解があることで不安を軽減させることが出来、その結果、患者さんへのアプローチ等が違ってくるなと感じました。 座学や書籍だけからは学べない、大変貴重な経験になりました。

今回のセミナー受講を期に、院内でのインプラント患者様へのメンテナンスを今一度見直し、また、インプラントの手術の流れや、注意点も見直し、治療を行ったインプラントが長く患者様の役に立つものであるようにサポートしていきたいと思っております。
セミナーでお世話になりました講師の先生方、サポートの先生方、業者の皆様方に感謝申し上げます。ありがとうございました。


I.O.R. Get Independent Course 第 1 期 受講記

王子の森 ちのデンタルクリニック 岡田千のぶ

「こんなコースがあったら受けてみたいと思いませんか?」
2018年が明けてまもなく又吉先生が声を掛けてくださったのがGet Independent Course(以下GIC)in Tokyoでした.
開業し約2 年,信頼関係を築くには充分すぎるとも思われる時間が過ぎ,インプラントを必要とする長く伴走していけそうな患者さんとも出逢い,私にとっては機が熟しきったタイミングでした.

当初7 月開催予定だったものが台風で延期となり10月ついに待ち焦がれた開催となりました.
GICの目的は『インプラント治療に自信を持てるようにすること』そのために「経験を積みインプラント治療をカリエス治療や根管治療と同様に“普通の治療”とすべく一連の流れを迷いなくできるようにする」こととされています.I.O.R.の諸コースはアシスタントも広く受け入れ,より実践的な学びを得るサポートをしてくださいますが,当コースも同様で,当クリニックからも2 年目の衛生士が参加させていただきました.

埋入から上部構造作成までの流れを3 症例で学ぶため,非常に密度が濃く,倍速の映画を観ているようで,否,正確に言い直すと,実習も盛りだくさんのため,その倍速映画に自分も主演級で出演しっぱなしという目まぐるしい一日でした.
又吉先生:手術環境・在庫管理の講義からガウン・グローブの着用までと,セレックガイドやシンプラントを用いたインプラント手術の概要.
児玉先生:解剖・手術時の合併症と対応・回避策,EVシステムの現時点でのI.O.R.の解釈,補綴段階での詳細な注意点とコツ.
榊原先生:抜歯即時埋入と補綴~メンテナンスまで,『自分のケツは自分で拭ける治療』.
「百考は一行にしかず」

当然ですがこの1 日で実践経験の少ない者に自信がつく筈がありません.この倍速擬似経験の1 日を反芻し,各ステップの基本に立ち返り,ひとつひとつの疑問を徹底的に解決して目の前の患者さんで結果を出しそれを維持する.その積み重ねによってしか,自信は得られないし,日々関わる全ての治療に共通する姿勢だと考えます.
このコースを受講した翌日からインプラントをしたいという欲求が明らかに増しました.本コースの内容をしっかり自分の中に落とし込んで,諸先生方に教えを乞いながらインプラント臨床に真摯に向き合っていきたいと思います.

最後になりましたが,ご指導くださいました講師の又吉先生,児玉先生,榊原先生をはじめI.O.R.の諸先生方ならびに事務局の方々,デンツプライシロナ株式会社・株式会社ササキの関係諸氏に厚く御礼申し上げます.